Boku_to_Kimi 世界一の日記

コンサルタント必見「ビジネス個性を大切に」をテーマに、現役コンサルタントたちが曝け出す苦悶の協奏曲

グッバイ経験値至上主義 第2話

前回の要約はこうだ

”経験値を武器にパワープレイで勝てる時代は情報のオープン化、人材の流動化、そしてAI技術の進歩によって終わりを迎え、これからは個々のコンサルタントが持つ才能が勝負を左右する「ビジネス個性」の時代に入る”

例えるなら、昔は「切れ味抜群の名刀」を見せるだけで相手が怖気付いて戦わずに勝てたけど、今は名刀の原材料と製造プロセスがみんなの知れるところとなり「なんだ、要するに侍の腕次第だよね」と悟られ、猛然と切りつけられる時代。いくら会社が数百億、数千億かけて、センセーショナルなマーケティングプロモーションを展開したり、時代をリードするイケイケの企業との事業提携を進めても、相変わらず業績に苦しんでいるのはそういうこと。やっぱ侍は刀に頼らず腕を磨かないと生き残れない、つまりはそういう話だ。

 

ビジネス個性とは

今度は、野球に例えよう。「私のポジションは2番ショート、甲子園での優勝経験もあります!」これは経験であって個性ではない。2番バッターにも色々なタイプがいる。チャンスにめっぽう強い選手、どんなときも一定のパフォーマンスを出せる選手、絶対に怪我をしない選手、シーズン終盤の疲れがたまる時期に結果を伸ばせる選手、監督の機嫌を取ってチームのムードを作るのがうまい選手、新しい戦術を思いつく選手、人気者で球場を観客で埋められる選手などなど。これが「個性」。同じ個性を持っていても、自分の個性を認識して強みにしようとする選手とそうでない選手では、見える世界が全く変わってくる。例えば、「俺はチャンスに強い」と認識した選手は、更に伸ばすために練習中にプレッシャーのかかるシーンを想定するようになる。あるいは、チャンスに強い選手と弱い選手で何が違うのか、観察して分析するようになる。試合中も常にチャンスの気配や流れを意識するようになる。控えで出れない時も監督へのアピールがより明確になる。つまり、自分のビジネス個性を伸ばそうと意識すると経験が立体的になり、あらゆる物事の見方にオリジナリティが出てくる。この自分独自の物事の見方こそがコンサルタントの武器なのだ。

 

現実をみると・・・

野球では、個性はある程度データ化でき客観的に評価される。チャンスに強い選手は、塁に走者がいる場合の打率を見ればいい。しかし、ビジネスの世界ではそうはいかない。結果、履歴書はプロジェクト経験や保有スキルで埋め尽くされ「アタシこういうタイプなんです!」と書こうもんなら「エビデンスは?」と思われ残念な結果に。新卒の就職活動が経験がない分、一生懸命、個性でアピールしてたはず。でも、社会に出て数年すぎるころには、自分の個性を忘れ、目の前の経験値を高めることに忙殺される毎日。個性を意識しなければ、いくら頑張っても経験はただの平面で見える世界は誰も同じ。 これが頑張っても頑張っても有象無象に埋もれていく原因。

 

今回は、ビジネス個性とは何か?ビジネス個性があるとなぜいいか?なぜ今ビジネス個性がつかないか?について触れた。次回は、ビジネス個性の伸ばし方に入っていきたいが、やはりニーズがない中、書いてもちょっとアレな感じがするので、スターが7つ付いたら先に進めるとしよう。